再会をはたす
今回は東北で会った時とは逆に私たちが登山者のような格好でラフなスタイルとバックパックです。少し太って青年からしっかりと大人の顔つきに変わっているのにあの東北の学生時代とは全く違う生活だとはっきり見て取れました。私は彼がそのようなビジネススーツでやってくるとは思ってもいなかったと言うと、もう学生ではないから、笑いながら答えました。 彼はあの東北の旅を終えて予定通り卒業し、今は地元の企業で働いていると言いました。そして彼女は結婚までは少し離れた街の実家で生活しているという事で今回は会えないのでした。
私は彼に今日のホテルを取らないと行けない事を伝え、インフォメーションはどこにあるのだろうと尋ねました。すると彼は、今日はこの近くの伯父さんの家に泊めてもらうように頼んであると言うのです。私たちはそんな事までしてもらってはと泊めてもらう事を躊躇しましたが、彼も一緒に泊まりいろんな話しをしたいからと言うので、その言葉に甘えてお世話になる事にしたのです。
伯父さんの家は「この近く」と言ってもヨーロッパ的距離感なのか、かなりのスピードでアウトバーンと山道を走って1時間ほどかかったのです。途中、道を間違えたのではないかとか、このまま連れ去るつもりなのかなどと余計な心配をしたのですが、無事に叔父さんの家へと到着し、一部屋をお借りする事になりました。
荷物を置いて一息つくと夕食の時間です。伯父さんの家族と私たち夫婦、そして彼と8人の夕食です。テーブルの上にはパンとサラダとビールと・・あとは何があったでしょう。意外とシンプルな夕食でしたがパンとサラダが本当に美味しくて何回もお代わりをし、もしかするとそれだけしか食べなかったのかもしれません。その他のものが思い出せないくらい美味しかったのです。特にイタリアでは甘いパンやピッツア、酸味のある黒っぽいパンが多かったので、普段食べ慣れているパンの風味に近い白いパンとホワイトアスパラの沢山入ったサラダは本当に嬉しかったのです。

